ベンゾジアゼピン依存症と報酬系の機能不全について

最近、ドライ・リラプス(薬物渇望期)の周期に入ってるせいか、ものすごく過敏症でイライラしてて、鬱がひどくなったり、マシになったりで落差が激しく、全く落ち着かない日々が続いています。

私の場合、ドライ・リラプスの周期に入ると、脳の報酬系(快を感じる神経系)も機能不全を起こすので、何をやっても楽しくなくなってしまうのです。

今日は、離脱症状と、脳の報酬系についての関係を書いていきたいと思います。

ベンゾジアゼピン依存症の離脱症状について

私は14年もの間、睡眠薬・抗不安薬(デパス・レキソタン・アモバン・ロヒプノールなど)を大量に服用し続けていて、4年近く前に全て断薬しましたが、未だに離脱症状に苦しめられている事は以前にも書きました。

ベンゾジアゼピン系薬物(抗不安薬・睡眠薬)の離脱症状と渇望期について

2017年3月16日

離脱症状は、ほぼ全ての依存症にみられる症状です。
依存性のある物質や行為を長年続けていて、突然やめると、脳が機能不全を起こして様々な不快な症状が引き起こされます。

ニコチンや大麻などの離脱症状は比較的軽いとされていますが、アルコールやヘロインなどは致命的な発作を引き起こす場合もあります。

英国ロンドン大学精神医学研究所名誉教授のマルコム・レイダー教授に言わせれば、「ベンゾジアゼピン系薬はヘロイン(※)よりも離脱させることが難しい」とのことです。

(※ヘロイン:キング・オブ・ドラッグとも呼ばれ、もたらされる快感も強いが、離脱症状も数ある薬物のなかで最強だとされる。離脱のあまりの苦痛で死に至る場合もある)

また、ベンゾジアゼピン依存症や薬害については、以下のサイトが参考になります。
参考資料や、各種情報が充実しています。
「Benzo Case Japan」

断薬については、以下のサイトが詳しいです。
「How-To断薬 90%挫折しない睡眠薬の断薬方法」

鍵は「脳の報酬系」

依存症からの離脱において、「何をやっても楽しくなくなる」というのは非常によくみられる症状ですが、それには脳の報酬系が関係しています。

報酬系は、ヒト・動物の脳において、欲求が満たされたとき、あるいは満たされることが分かったときに活性化し、その個体に快の感覚を与える神経系のことです。
心地よさや楽しさ、興味、好きという感情などに密接に関わっています。

アルコールや薬物、ギャンブルなどはこの報酬系が過剰に反応することで引き起こされる病気ですが、ベンゾジアゼピン系薬も報酬系が関係しています。

「報酬」というと、すごく楽しくなったり、気持ちよくなることを想像する人がいますが、そういう感覚ばかりとも限りません。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬は、飲むとリラックスし、緊張がほぐれます。
慢性的な緊張や不安、睡眠障害を抱えている人は、薬を飲むことによって「不快な症状が取り除かれる=報酬」となっているわけです。

ベンゾジアゼピン依存症の人が急な断薬をすると、無気力、無感動といった症状に悩まされる事が多いようです。
私もその一人ですが、これは本当に辛いです。

「何をやっても楽しくない」ということは、そのままうつ状態に繋がります。
うつ病などの精神疾患もこの報酬系の機能不全が関係していることが分かっていますが、何をするにも億劫になるし、やる気が出なくなります。

毎日やると決めている日課はやる

報酬系が機能不全の状態に陥ると、うつ状態になるので、今まで楽しめていたことも楽しめなくなります。
そうして「どうせやってもムダ」と、外出の機会や、趣味を楽しむ頻度がどんどん減っていき、ますます報酬系が衰えていきます。

脳神経は「使えば使うほど鍛えられるし、使わなければ劣化していく」という原則がありますから、「楽しめないから・やる気が出ないから」という理由でひきこもっていると、余計症状が悪化していきます。

離脱症状におけるうつ状態がひどい時は、とりあえず日課のコーピング(※)だけは続けて、症状が改善するのを待つのが大切です。

(※コーピング: ストレス要因や、それがもたらす感情に働きかけて、ストレスを除去したり緩和したりすること。ストレスコーピングまたはストレス対処法ともよばれ、学校や企業でのメンタルヘルス対策で注目されている)

私の場合、毎日やってるコーピングとは、ジョギング、マインドフルネス、祈り、いいことノート(その日あった「いいこと」を数個書き出す)です。

うつがひどく、報酬系が機能不全を起こしている状態では、これらのコーピングをやってもほとんど効果がないように感じるのですが、「とりあえずやる」というのが非常に大事です。

「ストレスに強くなる生活習慣」を身につけよう!

2016年10月14日

なぜかというと、すぐには効果が出なくても脳神経を活性化させるこれらの行為は、確実に良い刺激として脳に蓄積していくからです。

有酸素運度はBDNF(脳由来栄養神経因子)を増やして脳神経を修復し、瞑想は安定した気分を司るセロトニンを分泌させます。祈りはβエンドルフィンやオキシトシン(愛情に関係するホルモン)を分泌することが分かっています。

「いいことノート」は、そのまま感謝できることや、感動できた事を書き出すことによって視覚化し、報酬系を刺激するという方法をとっています。

鬱だろうがなんだろうが、毎日やると決めているコーピングはやる。
何もしなかったら余計に鬱が悪化しますし、その先に待っているのはスリップです。

別に最後までやる必要はないし、長時間やる必要もありません。
例え5分でも出来たら、「できた自分」を褒めることが大切です。

しばらくすると(2週間~1ヶ月)、脳の報酬系が正常に戻ってきます。
私の場合、今まではそうでした。

自助グループのスローガンを使う

自助グループには、ピンチに陥った時に使える考え方やスローガンがたくさんあります。

無理をしない、焦らない、自分を責めない。

低空飛行で「今日一日だけ」を生きる。

「HALT」の原則(お腹が空いている時(Hungry)、怒っている時(Angry)、孤独な時(Lonry)、疲れている時(Tired)はストップしよう)を大事にする。

辛い時こそミーティングに行く。

やばくなったら仲間に電話する。

などなど……。

これらを守ることがスリップの予防に繋がります。

また、当ブログでも処方薬依存症のSkypeミーティングを毎週火曜日に開催しており、仲間とともに分かち合っています。
興味のある方はぜひご参加ください(^^)

即時報酬的な考え方にご用心

ベンゾジアゼピン系の離脱症状との闘いは長い長いマラソンのようなものです。
うつや筋緊張、不安やパニック症状、睡眠障害が延々と続き、終わりがないように思えます。

私自身も、しょっちゅうその苦しさに圧倒されて、自己憐憫にふけり「俺ほど可哀想な奴はいない」モードに入ってしまうのですが、そういう時は色んな事が深刻に思えすぎて身動きがとれなくなります。

人間は、精神的に不安定になったりストレスがかかると、「より強い刺激」で「すぐ結果や反応が出て」「気分を変えてくれそうなもの」を選択する傾向があります。
そういった即時報酬的な満足を与えてくれるものは、たいてい長期的にみれば有害な事が多いのです。

私の場合、さすがにやめている酒やタバコに手を出すことはしませんが、あまりにうつやイライラがひどくなると、お菓子を過食してみたり、スマホを延々やってみたり、特に必要がないものを衝動買いしてみたり、ドリンク剤を何本も飲んでみたり……という即時報酬的な行為を未だにしていることがあります。

いつかはこれらの嗜癖もひとつひとつやめていきたいと思っていますが、ついこのあいだタバコは禁煙1周年を迎えたばかりですし、未だにベンゾジアゼピン系の離脱症状にはかなり悩まされている現状があるので、無理をしないように少しずつ取り組んでいきたいと思っています。

また、うつ状態が長く続くほど、早く現状を変えたくて転職や結婚、引っ越しなど、新しい事をしようと考える人も多いですが、判断能力が落ちている状態でそのようなことをしても、後で「こんなはずじゃなかった」と落胆することが多いようです。

自戒の意味も込めて書くのですが、今の苦しさから逃れたくて急に新しいことをしたり、刺激的なことを追い求めるよりも、「日々やるべきことをちゃんとやれているかどうか?」に気をつけて生活していきたいと思います。

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