ベンゾジアゼピン系薬物(抗不安薬・睡眠薬)の離脱症状と渇望期について

こんにちは、管理人のGakkiです。
実はここ一ヶ月間ほど、かなり調子が悪くて、一日一日を乗り越えるだけでも大変しんどい思いをしながら毎日を送っています。

私はベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬をすべて断薬して、(2017年3月15日の時点で)3年8ヶ月ほど経つのですが、いまだに後遺症に苦しめられています。

具体的には筋緊張(特に首と背中のこり)、抑うつ、不安、眼精疲労、動悸、不眠、など重い自律神経失調症に酷似した症状に苦しめられています。また、音や光に非常に敏感になり、些細な刺激でも非常に大きなストレスに感じてしまいます。

精神的な影響としては、イライラして怒りを感じやすくなり、他者に対しての勘ぐりや、認知の歪みが大きくなったりします。

これらが不定期に襲ってくるので、未だに無理ができず、仕事や人間関係に制約がかかっているのが現状です。

ベンゾジアゼピン系の長期にわたる離脱症状については、ウィキペディアに詳しいので参照してみてください。
「ベンゾジアゼピン依存症」

「ベンゾジアゼピン離脱症候群」

一部の患者は、断薬後も数年以上の長期にわたって離脱症状が残る「遷延性離脱症候群」に移行する場合があります。
「遷延性離脱症候群」

ベンゾジアゼピンをいきなり完全断薬した筆者

しかし、これでも断薬当初と比べれば格段にマシになった方です。
ベンゾジアゼピン系離脱治療の論文では、有名なヘザー・アシュトン教授の「アシュトンマニュアル」があります。

アシュトンマニュアルによると、ベンゾジアゼピン系薬物は徐々に減薬していくのがセオリーだとされています。
長期的な使用や高用量からいきなり断薬すると、急性離脱症状を起こし、発作のような致命的なものになる恐れがあります。

アシュトンマニュアルは、ネット上で見られますので、興味のある方は参考にしてみてください。
「ベンゾジアゼピン-それはどのように作用し、離脱するにはどうすればよいか(通称アシュトンマニュアル)」

ただ、私の場合はベンゾジアゼピンに対する精神依存がひどかったため、そのような悠長な方法ではやめられませんでした。
事実、それまでに自己流で減薬を試みたものの、何度も失敗していましたので、主治医からも「あなたは完全断薬をしたほうがいいと思う」と言われました。

15年間薬を飲み続け、ピーク時は一日にデパスを6~10錠ほど、ロヒプノールを3~4錠ほど、アモバンを4~6錠ほど乱用していた私ですが、精神病院の閉鎖病棟に入院していきなり完全断薬したので、激しい離脱症状に悩まされました。

とにかく、最初の一年は、体中が痛いし、鬱や不安がひどいし、何をやっても楽しくないし……と、さながら地獄のようでした。

他のことには一切目もくれず、とにかく最初の一年は「薬をやめる事だけ」に集中しました。
調子が悪くなったら迷わず仕事を休み、人がなんと言おうと焦らず、絶対に無理はしないようにしました。
そして、毎週の自助グループには必ず出席するようにしました。

そうしているうちに、薄皮を剥ぐようにゆっくりと、徐々に状態も良くなっていったのです。

薬物渇望期とドライ・リラプスを自覚する

依存症治療の世界では、「薬物渇望期」もしくは「ドライ・リラプス(飲まない再発)」と呼ばれる現象があります。
これは、簡単にいうと薬を飲んでもないのに、以前の薬を飲んでた頃の状態が「ぶり返す」ことです。

アルコール依存症にも「ドライ・ドランク」と呼ばれる症状があります。
こちらは 「乾いた酔っぱらい」「飲まない酔っぱらい」という意味です。

お酒をやめてしばらく経っていても、時折飲んでいた頃と同じような症状(イライラ、過敏症、うつ、被害妄想など)がぶり返すことがあります。

個人差は大きいですが、酒を完全に断ってからでも数ヶ月から1年間くらいは起こりうる症状です。断酒期間と共に症状はうすらぎ、発生の回数も減るといわれています。

「薬物渇望期」や「ドライ・リラプス」も同じようなものだと思っていただければ結構です。
急激に断薬すると、脳が機能不全を起こし、激しく薬物を求めるようになります。
そのせいで、かつての依存症だった頃の不快な感覚や感情に襲われるのですが、この時が最もスリップしやすい危険な時期なのです。

ベンゾジアゼピン依存症と報酬系の機能不全について

2017.03.24

事実、私は断薬して3年8ヶ月経った今でも、「ドライ・リラプス」に悩まされています。

この「ドライ・リラプス」は非常に苦しいです。なにしろ、一番病気がひどかった頃の自分に逆戻りしてしまうのですから、「まだ自分は全然回復してないんじゃないか?」と不安になったり、あまりの苦しさにヤケになって、自分を見失いそうになります。

私は依存症専門のカウンセラーにこの概念を教わったのですが、スリップを防ぐ上で何度救われたかしれません。

依存症からの回復はセルフ・モニタリング(自己を観察する力)が求められますが、特に理由もなくイライラしたり、些細なことで落ち込んだりしがちな時は、だいたいこの「ドライ・リラプス」の周期に入っている時が多いのです。

ドライ・リラプス、薬物渇望期の周期に入っている時は、仕事を控え、できるだけ刺激やストレスの少ない生活を送り、自助グループや運動など、脳を安定に導くような行動を増やすことが重要です。

この概念は、薬物やアルコールに限ったものではなく、すべての依存性物質、依存行為に共通するものらしいので、依存症から離脱する際には参考にしていただけたらと思います。

ベンゾジアゼピン依存も薬物依存症

私のように、抗不安薬や睡眠薬(ベンゾジアゼピン系)の依存症の方は、潜在的にすごく多くいるのではないかと思います。
しかし、本来は治療目的のために使われる薬であるため、本人にも依存症になっている自覚が少なく、やめようと思い立つ人も少ないのではないでしょうか。

私は薬物の自助グループ(NA)にも通っていますが、処方薬依存の人が繋がる割合は本当に少ないです。
よしんば繋がったとしても、だいたいがすぐに来なくなってしまいます。
よくある言い分が「私は覚醒剤などの違法薬物なんかやってないし、ただ眠剤だけ飲んでるのに、なんでヤク中呼ばわりされなきゃいけない?自助グループなんか行かなきゃならないんだ」というものです。

依存症の症状のひとつである「否認(自分の病気を認めない)」というやつなのですが、確かに処方薬依存は違法薬物などと比べて生活や人格の破綻度が緩やかですので、問題が表面化しにくいのです。

薬物依存症の病院メッセージに行ってきた

2016.12.31
別に規定量を守り、すぐにやめられるのなら問題はないわけです。
依存しないで、問題なく睡眠薬や抗不安薬を飲んでいる人はいっぱいいるわけですし、皆が皆、依存症になるというわけでもありません。

しかし、依存症は、遺伝的な因子と、環境的な因子に大きく左右される病気です。
なにかのきっかけでやめられなくなったり、いつまでも薬を手放せなくなるというのは、よくある事です。

抗不安薬や睡眠薬(ベンゾジアゼピン系)は長期服用、大量服用していると依存症になり、かえって不安や鬱がひどくなり、意欲が低下し、感情が調節できなくなるので社会復帰も困難になります。

もしこれを読んでいる方で「自分はそうなのかな?」と思った方は、医療機関や、地域の精神保健福祉センター、民間の薬物リハビリ施設「DARC」などに相談してみてください。

ちなみに、当ブログでも「処方薬依存症限定Skypeミーティング」を毎週火曜日の20:00~に開催しています。
依存症に効果があることが実証されている12ステッププログラムをベースとしています。
身近に自助グループがないという方、家から出られない方、自助グループがどんなものか体験してみたい方はお気軽にご参加ください。

依存症は、一人や家族で抱え込まず、外部の助けを借りなければ回復できない病気です。
勇気を出して助けを求めることが大事です。

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2 件のコメント

  • はじめまして。 現在クリニックにてロヒプノール、ソラナックス、リフレックス、テトラミド処方されている46歳主婦です、

    ロヒプノールは2年、それ以外は去年10月から服薬でみるみる悪化しています。特に不眠、家事ができない、外出できないなどです。

    最初は食欲がなくて胃カメラでも異常ないことから受診し、何の疑問も持たず3か月真面目に飲みました
    しかし精神状態がどんどん悪化しセカンドオピニオン受けたら今度はベンゾをやめるならメジャーを出される始末、飲んでませんが

    どうしたものか、医者に行けばまた違う抗鬱剤がでるでしょう、その前に一度ご相談させていただきました
    よろしくお願いします

    • はじめまして。管理人のGakkiです。

      hideyoさんの病状が悪化している理由が、本来の病気によるものなのか、処方薬が悪さをして悪化しているのか、文面だけですので申し訳ありませんが私には判断がつきかねます。

      ただ、処方された用量を超えてまで服用してしまう、薬を自分の意志でやめることができない、やめると離脱症状が出る、などの症状があれば依存の兆候はあると思いますが…。

      医者以外にも、精神保健福祉センターや、薬物の民間リハビリ施設のDARCなどが処方薬の相談に乗ってくれると思いますから、そのへんの機関も利用してみたらいかがでしょうか?

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