怒りを感じたときは「出さない手紙」を書こう!

新年一発目のテーマは「怒り」をチョイスしてみようと思う( ̄∇ ̄;)

みなさんは、怒りを感じた時にどうやり過ごしているだろうか?

反論する、その場を離れる、沈黙する、笑ってごまかす……人によって怒りを感じた時のアクションは色々あると思うが、今回は怒りを抑圧してしまう事の弊害と、怒りをどう表現していいか分からない人のために「出さない手紙」のワークついて紹介してみようと思う。

怒りという感情の取り扱い方

怒りというのは、人間の持つ感情の中でもかなり強力なものだが、私たちは大人になるにつれて、怒りのコントロール方法を学んでいく。
特に日本では、喜怒哀楽といった感情をあまり人前で出さずに控えめいる事が美徳とされている文化があるので、なおさら怒りという感情は人前でむやみに出すべきではない、という空気がある。

なにか気に入らない事があった時に条件反射的にキレたり感情的になってしまっていたのであっては、日々の人間関係の中でトラブルが絶えないだろう。
それはそれで、また別の感情をコントロールする技術を学ばなくてはならないが、ここで話題にしたいのは「過度に自分の言いたい事や感情を抑えてしまう人」のことだ。

あなたは、相手に傷つけられたり、悲しい思いをさせられた時、ちゃんと相手に、
「私はそんなことをされたら傷つきます・悲しいです。だからそんなことはやめて欲しいです」
と伝えられているだろうか?

それを相手が理解してくれる・くれないは別として、

「自分は傷ついたり怒ったりしていること」

「自分はこう思っている」


「自分はこういう要求がある」

ということを相手に伝える事は、自分のためにも相手のためにもとても大切なことだ。

抑圧しすぎた怒りの感情は身体と精神を蝕む

怒りを抑圧する人は、

「私が我慢すればみんな丸く収まるんだから」
とか
「面倒なトラブルは避けたい」
とか
「相手からの反撃が怖い」

という理由で、怒りを感じても自分の心の中に封じ込めてしまう傾向がある。

他人から見れば、ほとんど怒る事がなく、物静かなので「大人しい人」とか「いい人」、「温厚な人」という評価を貰いがちだ。もちろん、それはそれでとてもいい事なのだが、問題はその抑えた怒りの行方である。

怒りという感情は、確かに一旦は抑えが効く。力ずくで自分の心の中に押しとどめる事が出来る。

しかし、その後に、その怒りの感情を誰かと分かち合ったり(愚痴ったり)、書き出したり、別のストレス解消法(スポーツなど)で発散したり、とにかく何らかの形で自分の内部に溜まった感情のエネルギーを外に出していかないと、心の内部にどんどん「感情のゴミ」が溜まっていく。

その「感情のゴミ」を掃除する事もなく、自分の心に向き合ってメンテナンスもすることもなく、ひたすら怒りの感情を我慢して溜めていっていると、今度はその「感情のゴミ」が腐ってきて腐臭を放つようになる。

腐臭で充満した心を直視していたのではまともな生活ができなくなるので、さらにガッチリ自分の心に蓋をして感情を感じさせないようにしていく。自分の心を痛みを無視し、麻痺させるために、しばしば薬やお酒、ギャンブルやネット、セックスなどの嗜癖が使われることもある。

もっとひどくなると、自分自身と感情を切り離し、目の前の問題自体をないことにして(否認)いつまでも先送りする生活を送る事になる。確かにそれで何年かは持ち堪える事は可能だ。しかし、そのツケは色々な精神的、肉体的な不調として現れる。

慢性的なだるさ、背中の痛み、頭痛や吐き気、抑うつ状態、無気力、イライラ感…。
ひとつひとつは小さな事でも、いつも怒りの感情を溜め込むことは長期的に見れば人生にとって大きな損害なのである。

怒りの背景にある感情を知る

「怒り」という感情は二次的な感情だといわれている。

つまり、怒りを感じる前には必ず一時的な感情( 恐れ・落胆・心配・悲しみ・寂しさ・傷つき)を感じているはずなのである。これらの一時的な感情に向き合う事はある程度のエネルギーと勇気、忍耐力が必要であるため、無意識のうちに見逃してしまい、結果としていつも怒りやイライラ、気持ち悪さだけ感じている、という人が意外に多い。

つまり、自分が誰かに対して怒っていたり、恨みを抱いている時には、上に書いた一時的な感情のどれか( 恐れ・落胆・心配・悲しみ・寂しさ・傷つき)が脅かされていたり、傷つけられている可能性が高い。

そのことに自覚的であれば、むやみやたらに他人に対して攻撃的・批判的にならずに済むし、なにより自分をケアする事に繋がる。
これは才能というより、訓練によって伸ばせる「技術」である。
つまり、練習次第で上手くなるという事なのだ。

「出さない手紙のワーク」の紹介

怒りを発散・解消する方法は世の中にたくさんあるが、今回紹介するのは「出さない手紙」のワークという方法だ。

この手法はもともと「アダルト・チルドレン 癒しのワークブック―本当の自分を取りもどす16の方法」という本の中で紹介されているもので、親から虐待を受けたり、機能不全の家庭に育って心に傷を負った人たちが、親に対しての怒りや恨みといった感情を、本当は出す予定のない手紙に書くという、シンプルなものである。

この手法がなんで怒りに効くのか?、というと「自分が感じている怒りや恨みの正体(一次的感情)を明確にする」という作用があるからである。

ずっと怒りを抑圧して生きてきた人たちは、例え怒りを感じる場面があっても、そもそもどう感じていいのか、どう表現していいのか分かってない事が多い。子供の頃からずっと怒りを感じても抑え込む事を何年も続けてきた結果、自分の感情を感じるセンサーが非常に鈍くなってしまっているのだ。

具体的に「あの時、あんなことをされて悲しかった」とか「こういう事を言われて傷ついた」といったように思い出す事が苦手で、ただなんとなくいつも気分が悪かったり、鬱だったり、イライラしていたりする。

「出さない手紙」のワークの内容はシンプルだ。
怒っていたり、恨んでいる相手に向けて、思いの限り怒りをぶつける文章を書きまくるのだ。

例:
お父さんが、お酒飲んで酔っぱらって帰ってくるから、私は怖くてしようがなかった!

いつ怒鳴られるかと思ったら、ごはんものどを通らなかったんだよ!すごいびくびくしてたんだよ!恥ずかしくって友達も家なんかに連れてこられなかったじゃない!

お父さん、あんたはアルコール依存症だよ!家族のみんなをつらい目にあわせたんだよ!

悲しくて、恐ろしくて、毎日泣いて暮らしてたんだから!

この手紙を書く上で最も重要なのは「いい子・いい人を演じずに、自分の中のドロドロした感情を残らず吐き出す」という点だ。

「こんなこと書いたら嫌われるかな?」「こんなこと思ってるのを知られたら自分勝手な奴と思われるかな?」「相手の都合も考えないと」「大人の対応をしないと」などということは、この手紙を書く際にまったく考える必要はない。

この手紙を書く時は、幼児の頃のような自己中心性、わがままさを全開にしてかまわない。ムカつく事はムカつく、腹の立つ事は腹が立つ。常識とかモラルとか、相手や周りがどう考えるかも一切考えなくていい。
そうでなくては、このワークの意味がない。

自分の怒りや恨みを相手にぶつけるつもりで、思いの限りを文章にしていくと、自分が何に傷ついていて、何に悲しんでいたのかハッキリ分かってくるようになる。
そして、自分がどういう時に怒りを感じ、何に一番反応してしまうのか、把握できるようになる。

怒りの原因となっていた感情の正体が分かれば、あとは抑え付けたり無視したりせず、ただ観察し、感じてあげればいい。嘆く時には思いっきり嘆く事で、荒ぶっていた感情はいつか過ぎ去っていくものだ。

また、「出さない手紙」を書く事は自分の傷を消し去るリチュアル(儀式)のひとつでもある。感情にひとつの区切りをつけることで、過去の自分に決着をつけてあげるのだ。

自分の感情を擬人化イラストにしてみたら認知行動療法的な効果があった

2018年4月9日

筆者が実際にやってみた感想

筆者も対人関係において怒りを感じた時に、よくこの「出さない手紙」のワークをやっている。

このワークのそもそもの目的は、「機能不全の家庭に育ったアダルトチルドレンの怒りの正体をちゃんと自覚させる」という目的で本の中で紹介されていたものだが、別に対象が親でなくても、上司や同僚、友人や恋人などにも全然使える。

私たちは、普段の日常を生きていると、どうしても他人からの心ない一言に傷つく場面に遭遇する。

そういう時、条件反射的に怒って相手に対して反撃する前に、
「あ、今、私の心は傷ついたな。だから怒ってるんだな」
と気付いて自覚するだけでも、かなり人間関係におけるトラブルの量や質は変わってくる。
(※自分の感情に気付く練習としては、他にマインドフルネス瞑想が効果的とされている)

マインドフルネス瞑想がうまくいかない時はどうすればいいか?

2017年2月16日

近しい人や、他人から何か言われてイラッときた時、このワークをやってみて欲しい。
きっと、本当の自分は傷つきやすくて、繊細な心を持っていることに気付いてビックリするだろう。

恐れや落胆、悲しみや寂しさを感じる事は、決して弱さの証明ではない。
むしろ、安易に怒りの感情に転じることなく、それらの感情を感じてあげる勇気を持った人が、真に「心の強い人」なのではないかと筆者は思う。

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